Webは必要か?店舗集客を成功させる「O2O」について

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Webは必要か?店舗集客を成功させる「O2O」について

【このページの内容】

  1. 店舗集客に欠かせないO2Oマーケティングについてわかる
  2. 店舗のウェブ集客を成功させるコツについてわかる
  3. 店舗のWeb集客で使えるO2Oツールがわかる

現在では、多くの企業がウェブ集客に取り組んでいます。
それはウェブ完結型のビジネスだけにとどまらず、美容室や飲食店、リラクゼーションなど店舗型ビジネスでも積極的に取り組まれています。

本記事では、ウェブ解析士、ウェブマーケターの私が、ウェブやオフラインでの店舗集客の方法について詳しく解説いたします。

最近話題の「O2O」にも触れていますので、ぜひ参考にご覧ください!

かずたか@ウェブ解析士

SEO、MEO、コンテンツマーケティングが専門のWEBディレクターです。オウンドメディア集客が得意で、1年間でPV数200%UP、問い合わせ数270%UPなど実績も多数。中小企業や個人向けの集客ノウハウを発信しています。 【保有資格】ウェブ解析士協会 認定ウェブ解析士、全日本能率連盟登録資格 Web検定 Webディレクター、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Twitter/@kazutaka_wmn

店舗集客にWebは必須!

店舗集客にWebは必須!

店舗型のビジネスをしている方とお話しすると「うちはインターネットは関係ないかなー」とおっしゃる方がいますが、それは間違いです。

また、「やらないといけないのはわかってるんだけど、なかなか手が回らなくてー」というような声も多いですが、長い目で見ると優先的に取り組む必要があると私は考えています。

今では、店舗型ビジネスとお客様を結びつける場所の中心は、インターネットとなっています。

例えば、

  • 自社サイト
  • SNS
  • バナー広告
  • ポータルサイト
  • 口コミサイト
  • Google Maps
  • Googleマイビジネス
  • アプリ

など、インターネット上のさまざまなチャネルが活用されています。

もちろん、店舗型ビジネスですので、看板やデジタルサイネージ、チラシ、張り紙といったアナログな方法もまだまだ有効ですが、ウェブ集客に取り組まないことは大きな機会損失となってしまいます。

拡大している店舗型ビジネスの広告市場

拡大している店舗型ビジネスの広告市場

引用:「店舗集客型デジタル広告(O2O広告)」の市場規模調査を実施 | syncAD

株式会社サイバーエージェントが行った、「店舗集客型デジタル広告」の市場規模調査によると、2018年には205億円だった店舗集客型デジタル広告の市場は、2021年には1,382億円、2024年には2,586億円になる見通しです。

わずか5年ほどで10倍以上に拡大しています。

店舗集客型デジタル広告の市場規模が拡大している背景には、スマートフォンやSNSでの普及が関係しています。

これらの普及により、消費者の情報収集の中心がインターネットに変化しました。

また、近年ではユーザーの位置情報を活用した広告配信や、インターネット上の行動をもとにした広告配信などの技術が進歩しました。

このような理由から店舗集客型デジタル広告の市場は拡大し、今後も拡大していくことが予想されているのです。

店舗集客に欠かせないO2O(Online to offline)マーケティングとは?

店舗集客に欠かせないO2O(Online to offline)マーケティングとは?

O2O(Online to offline)マーケティングとは、オンラインとオフラインをつなぐ集客施策の事です。

具体的には、飲食店や美容院などの店舗型ビジネスにおいて、オンラインでクーポンを配布したり、商品やメニューを事前予約させたりといった施策が一般的です。

O2Oは単なる集客のツールではなく、店舗型ビジネスがオンラインを利用することで「新しい価値」を顧客に提供するという考え方が根本にあります。

さまざまな工夫を凝らし「新しい価値」を提供することで、ビジネスと顧客の信頼関係を醸成したり、顧客接点を最大化できます。

Webで店舗集客で使えるO2Oツールとは?

Webで店舗集客で使えるO2Oツールとは?

SNS

店舗型ビジネスと相性が良いO2Oツールといえば、やはりSNSです。

よくある例としては、飲食店がその日のおすすめメニューを発信する。美容院が季節に合わせたヘアカタログとクーポンを配信するなどの使い方があります。

SNSの特徴として拡散力の強さがあります。

そのため、積極的にシェアされるような魅力的な写真やコンテンツを発信することで知名度を向上させたり、信頼感が醸成されたりします。

やる気さえあれば無料で取り組むことができますので、ぜひ、活用したいツールです。

ブログ

ブログも店舗型集客ではよく活用されます。

ブログはSNSと比べて一度に発信できる情報量が多いです。そのため、写真や短い文章を投稿するだけでなく、読者にとって価値のあるハウツーやお役立ち情報を詳しく発信できます。

また、上記の理由からSNSと比較するとより強固な信頼感を醸成することにつながります。

ブログは、店舗型の保険代理店、ケータイショップ、不動産会社など、比較的サービスが複雑なビジネスモデルと相性が良いです。

オリジナルアプリ

最近では、プログラミングの知識がなくても”直感的にアプリが制作できる”、ノーコードやローコードと呼ばれるアプリ制作ツールがあります。

こういった背景から、オリジナルアプリを作り集客に活用する店舗が増えています。

具体的には、ポイントカードアプリを作りプッシュ通知を送ったり、アプリ上で日替わりや週替りでクーポンを配信したりするケースが多いです。

アプリは一度ダウンロードしてもらえれば、アプリを削除するまでユーザーとの接点を作り続けてくれる特徴があります。

ホームページ

ホームページもO2Oツールの一つです。

しかし、ホームページを作るだけではユーザーを集めることにはつながりません。

ホームページはブログとセットで運用し、SEO(検索エンジン最適化)で集客する。または、ウェブ広告を運用し集客をするなど、ホームページ以外の集客チャネルもセットで検討する必要があります。

ホームページは、店舗の名刺代わりになる存在ですのであるに越したことはありせんが、SNSやブログなどとは違い単体では集客力が弱いという点は理解しておきましょう。

SEOについては、「SEOで順位を上げるには10つのポイントが重要!最小限で成果を出す方法」で詳しく解説しています。

ウェブ広告

検索連動型広告(リスティング広告)やディスプレイ広告(バナー広告)もウェブ集客のツールです。

ただし、ウェブ広告はあくまでも入り口を作るだけで、広告を経由してホームページやブログ、ランディングページ(LP)に誘導する必要があります。

また、広告を出稿するためには費用がかかります。

そのため、広告を活用してどのように来店につなげるかを設計しなければ、広告費用だけかさみ効果が上がらないということになりかねません。

Googleマイビジネス

Googleマイビジネスとは、Googleが提供しているビジネスツールの一つで、作成しておくとGoogle検索やGoogleマップといったさまざまなツールに、ビジネス情報を表示させることができます。

Googleマイビジネスは、店舗型ビジネスと非常に相性がよく、欠かせないツールです。

まだ、Googleマイビジネスを作成していない方はすぐに作成しておきましょう。

ポータルサイト

ポータルサイトとは、ぐるなび、ホットペッパー、ホテルズドットコムなど、集客を目的として運用される集客サイトです。

ポータルサイト=広告ですので、お金を支払うことで誰でも掲載することができ、すぐに集客が行えます。

反面、広告掲載をやめた瞬間に集客効果はなくなるため、SNSやブログといったストック型の集客方法と合わせて運用することが重要です。

Webだけでなくオフラインの集客も並行する

Webだけでなくオフラインの集客も並行する

ウェブ集客を行うと、オフラインの集客がおろそかになりがちです。

しかし、オンライン集客、オフライン集客それぞれにメリット・デメリットがありますので、そこを理解した上で使い分けることが重要です。

ここでは、店舗集客で定番のオフライン集客ツールについて触れておきます。

ポスティング

ポスティングは店舗型集客で定番の集客ツールです。

ポスティングは、細かくエリアを限定してプロモーションができ、コストが安いという特徴があります。

反面、ポストに投函した直後に反響が集中し、数日で効果が薄れてしまったり、何度も繰り返していると効果が落ちてくるという点が懸念されます。

とはいえ、エリアによっては数万円程度で利用できますし、非常に手軽な方法でもありますので、ウェブ集客と合わせて利用する価値はあります。

ポスター

ポスターも店舗型集客でよく利用されるツールです。

チラシ屋さんなどに依頼する場合でも数万円程度で利用でき、A4、A3といった家庭でプリントアウトできるサイズを使えば数百円程度の費用で利用できます。

ただし、ポスターの前を通りかかり目を止めた人にしか効果がないため、集客の補助的な位置づけで考えるのが良いでしょう。

看板やデジタルサイネージ

店舗型集客では、看板やデジタルサイネージも定番ですね。

最近では、パソコンやタブレットをデジタルサイネージとして利用しているのもよく見かけます。

看板は、一度設置すれば長期間利用することができるので、コストパフォーマンスが高いです。また、デジタルサイネージは表示させる内容を変更することでフレッシュな情報を伝えることができます。

上記で紹介したアナログの集客ツールは、ウェブ集客を始めたから使わなくて良いというわけではありません。

集客のチャネルは一つでも多くあることが重要です。

ポスティングや看板と、ウェブ集客を組み合わせて、効果の最大化をすることが重要です。

店舗のウェブ集客を成功させるコツ

店舗のウェブ集客を成功させるコツ

ウェブを活用した、店舗集客のコツをご紹介します。

顧客目線で情報発信をする

ウェブを使った店舗集客でよくある失敗例は、発信する情報が自分が発信したい内容に偏るということがあります。

例えば、美容室のブログなのに「旅行に行きました」、「常連のお客様から差し入れを頂きました」などビジネスと関係のない内容ばかりを投稿したり、不動産屋さんのInstagramで、「今日のランチ」、「飲み会をしました」というような内容ばかりを投稿したりする状態です。

有名店やカリスマ店員がいる店であれば、このような内容でもファンが付き集客につながるかもしれませんが、多くのお店はそうではありません。

では、どういった情報発信が良いかというと、それはユーザー目線に立った情報発信です。

具体的には、「くせ毛の方必見!朝の寝癖直し」、「初めて一人暮らしをする方向けに、家さがしのポイントをまとめました」というように、ユーザー目線に立って役立つ情報を発信することです。

もちろん、業態や顧客層、利用シーンなどによって、どういった情報が役立つかは異なります。

そのため、自社のサービスや顧客についてしっかりと理解することが重要となります。

顧客を理解する

先に、顧客目線で情報を発信することが重要とお伝えいたしました。

顧客目線で情報を発信するためには、顧客を理解することが必要です。

例えば、男性をターゲットにしたバーの集客を例に考えて見ましょう。

25代が顧客層であれば、「隣の席の女性と会話するために知っておきたい3つの話題」、「行きつけのバーを見つける3つの方法」といった情報や男女がワイワイと盛り上がっているような写真が好まれるかもしれません。

しかし、40代が顧客層であれば、「大人の男性に似合うおしゃれなカクテル」、「一度は味わいたいプレミアムなウイスキー」といった情報や、落ち着きのある雰囲気の写真が良いかもしれません。

このように、性別、年齢層、配偶者や恋人の有無、趣味、年収、興味関心のある事柄などによって喜ばれる情報は変わります。

「ウチは男性の客が多いから」「若い人をターゲットにしているから」といった大ざっぱな顧客理解ではなく、具体的に何歳~何歳までの間で、こういったことに興味関心がありそう…など、より詳細に顧客理解をすることが重要です。

費用対効果を計算する

ウェブ集客のメリットの一つに、効果測定が簡単ということがあります。

例えば、いくらで広告を出稿して、何件の来客を獲得できたかは最低限計算する必要があります。
また、広告を出してから、何人が広告を閲覧して問い合わせをしたか、逆に問い合わせをしなかったか、などを分析することで広告の改善を行うことができます。

また、SNSやブログなどを使った集客でも実際の費用はかからなくとも、記事や画像を作成する等の時間的なコストはかかります。

ただ思いつきで記事を書いたり画像を投稿するのではなく、定期的に閲覧数、クリック数、来客数などを振り返る事が重要です。

閲覧数やクリック数(リアクション数)はSNS上から確認できる事がほとんどです。

また、来客数については店舗でのアンケートに記載してもらったり、ウェブ限定のクーポンを準備しておくことで計測することが可能です。

上記のような分析を繰り返し、費用対効果を上げていくことがウェブ集客を成功させるコツです。

ブランドイメージやコンセプトを意識する

ウェブ上から来店をする顧客は、事前にさまざまなイメージして来店します。

例えば、美容室なら「おしゃれな雰囲気の美容室だろうなー」「ゆったりできそうだなー」というようなイメージです。

しかし、実際に来店しイメージと違っていたら、もう二度と来てくれないばかりか、レビューや口コミへの評価も低くなりがちです。

そのため、顧客にあらかじめどういったイメージを持ってもらいたいか、といったブランドイメージ、コンセプトなどを検討し、ウェブ上とリアルでのギャップが出来づらいように工夫する必要があります。

同様の理由で、実際よりも過度に美化した情報を伝えたり、実際にはないものをあるかのように伝えたりといったことは、一時的に集客効果を高めても、長い目で見るとマイナスに作用することが多いのでやめましょう。

悪い口コミやレビューに細心の注意をする

ウェブ集客では、ウェブ上での評価が非常に重要です。

最近ではさまざまな口コミサイト、レビューサイトがあります。また、店舗集客では欠かせないGoogleマイビジネスにも口コミ機能があります。

一度悪い評価がたまるとその原因が、一時的なトラブルであったとしても、後々の評価や集客にも影響してしまいます。

もし、小さなクレームならコツコツを良い評価を積み重ねて行くことで、相殺できます。

しかし、インターネット上で拡散されるほどの大クレームを起こしてしまったり、思わぬ行動が炎上してしまったりというように、一度のミスが廃業につながってしまうようなこともないわけではありません。

日頃から、口コミやレビューに注意し、いつでもお客様に気持ちがよく利用してもらえるような店作りをする必要があります。

専門家の知見を活用する

ウェブを使った集客は、ある程度、知識や経験がなければ難しいです。

いろいろ試したけど、集客ができなかったという声もよく耳にします。

そもそも、ウェブ集客は専門的な知見が必要です。

絶対に失敗できない、どうしても成果が出ないというようなシーンでは、自力でやるのは諦めて専門家に依頼することも検討しましょう。

店舗のWeb集客で使えるO2Oツール7個

ここでは、店舗集客に使えるO2Oツールを紹介します。

GMO おみせアプリ

GMOおみせアプリ

GMOおみせアプリは、インターネットサービスで知られるGMOが提供する店舗集客アプリです。

パッケージアプリなので、インストールして設定を済ませれば、自店舗の専用アプリとして提供を開始できます。

プッシュ通知を利用した情報発信や、来店状況に応じた優待などの仕組みづくりができ、お店のファンづくりが行えます。

CROSS POINT(クロスポイント)

クロスポイントは、実店舗とECサイト間でポイントのやり取り、顧客情報を一元管理するCRMといった機能を持つサービスです。

スマートフォンが普及した今、ポイントも物理的なカードではなく、アプリなどで管理するのが一般的です。

そうした流れも踏まえつつ、実店舗の顧客をECサイトに誘導したり、ECサイトの顧客を実店に誘導したりと、顧客との接触頻度を増やすことができます。

近年注目される、オムニチャネルの実現に寄与するようなサービスでもあります。

Push7

Push7は、ウェブサイトからアプリなどを介すことなくスマートフォンやパソコンへプッシュ通知を送ることができるウェブ通知サービスです。

iOS、AndroidといったスマートフォンOSに対応し、ブラウザではGoogle Chrome、Firefoxへ対応しているため幅広い顧客をカバーすることができます。

また、プッシュ通知を送るだけではなく、高読者数、開封率、クリック数といった指標をアナリティクスで管理することができるため、効果の把握、効果改善などにも役立ちます。

FANSHIP

FANSHIPは、店舗型ビジネスでのファンの育成に特化したプラットフォームで、売上貢献度の高いコアなファンの育成を行うためのツールです。

具体的には、ユーザーのあらゆるデータを一元管理することで、データの分析とセグメントを行います。

そして、セグメントごとに最適なマーケティング施策を構築し、顧客と自社との関係値に合わせたアプローチを行う事ができます。

トレタ

トレタは”繁盛店づくりを支援する”をコンセプトにした、顧客台帳管理サービスです。

使いやすさを重視して設計されており、全機能をタブレット一つで管理できます。

また、店舗の予約を入力することでそのまま顧客台帳となり、データとして蓄積されていくため、新規顧客、リピート顧客、常連などとセグメントごとに、異なった”おもてなし”の提供にも活用できます。

Okageシリーズ

Okageシリーズは、主に飲食店をターゲットにした、店舗運営支援サービスです。

店内・店外モバイルオーダー機能、セルフレジシステム、アプリ型のオーダーブックなど必要な機能だけを選択し、クラウドで一元管理することができ、自店舗に合わせて内容を充実させることができます。

新型コロナウィルス対策などにも非常に有効なサービスなため、一度検討してみるのも良いでしょう。

Webは必要か。店舗集客を成功させる「O2O」についてまとめ

本記事では、店舗集客においてウェブ集客が必要かといったことから、店舗集客を成功させるためのO2Oについて詳しく解説をしました。

店舗集客でもウェブ集客が一般的になっていくなか、できるところから取り組んで行くことが店舗の未来に直結していきます。

今回ご紹介した知識やツールなどを参考に、ウェブを活用した店舗集客に取り組んで見てはいかがでしょうか。