【このページの内容】
- サーチコンソール、Googleアナリティクスの違いがわかる
- サーチコンソール、Googleアナリティクスの使い分け方がわかる
- サーチコンソール、Googleアナリティクスの主な機能がわかる
Googleの定番解析ツールに、
「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」
「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」
がありますが、両者の違いがわかりますか?
どちらも非常に優れたツールですが、機能が多く全体像がつかめないという方も多いと思います。
この記事では、広告代理店でSEOディレクターをしている かずたか/ウェブ解析士 が、両者の違いについて詳しくご紹介します。

かずたか@ウェブ解析士
SEO、MEO、コンテンツマーケティングが専門のWEBディレクターです。オウンドメディア集客が得意で、1年間でPV数200%UP、問い合わせ数270%UPなど実績も多数。中小企業や個人向けの集客ノウハウを発信しています。 【保有資格】ウェブ解析士協会 認定ウェブ解析士、全日本能率連盟登録資格 Web検定 Webディレクター、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Twitter/@kazutaka_wmn
目次
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの概要
まずは、それぞれの概要について確認しましょう。
サーチコンソールとは?
Googleサーチコンソールとは、Googleが提供する無料の解析ツールです。
主にGoogle検索に関連する検索トラフィックや検索順位の測定、また検索エンジンに最適化のための問題点などを把握することができます。
Googleアナリティクスとは?
Googleアナリティクスとは、運営するサイトやブログへアクセスするユーザーの属性、集客につながっているチャネル、サイト内でのユーザー動向、コンバージョン(問い合わせ、商品の購入)などを計測するツールです。
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの違いとは?
サーチコンソールとGoogleアナリティクスは似ているようで、異なった性質を持つツールです。
具体的には、サーチコンソールが”Google検索を通じたアクセスアップや効果の改善”を目的としているのに対して、Google アナリティクスは”Google検索を含むあらゆるチャネルからのアクセス数の増加や、コンバージョン数の増加など、全般的なサイト改善を目的として利用します。
サーチコンソールとGoogleアナリティクスを比較すると以下のようになります。
Googleサーチコンソール | Googleアナリティクス | |
主な用途 | Google検索を通じたアクセス数の改善 | アクセス数、コンバージョン数などサイト全般の改善 |
分析対象 | Google検索を通じたアクセス | サイトへのアクセス全般 |
分析項目数 | 少ない | 多い |
難易度 | 低い | 高い |
また、見出し「サーチコンソールとGoogleアナリティクスの連携方法」で紹介していますが、サーチコンソールとGoogle アナリティクスは連携できます。連携するとGoogle アナリティクスの管理画面で、サーチコンソールのデータも見られます。
このようなことから、両ツールの位置関係としては「Google アナリティクス > Googleサーチコンソール」になります。
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの機能
続いて、より具体的に2つのツールの機能について解説します。
サーチコンソールの機能とできること
Googleサーチコンソールでは、主に以下のような分析を行うことができます。
- 検索パフォーマンスの把握
- 検索エンジンから見た各ページごとの検査
- 検索エンジンへの登録に関連するエラーの把握
- サイト構造をGoogleに伝える
- 外部リンク、内部リンクの把握
検索パフォーマンスの把握
検索パフォーマンスとは、分析対象のページが”Google検索でどういった見え方をするのか”を定量的に把握することです。
具体的には、各キーワード毎に
- Google検索で何位に表示されているか
- 検索エンジン上で何回クリックされたか
- 検索エンジン上で何回表示されたか
- 検索エンジン上で何回表示され、何%がクリックされたか
といった情報を知ることができます。
実際の画面を参考に見てみましょう。
ある期間のうちに「集客_外注」というキーワードが、
- 3回クリックされた
- 288回表示された
- 288回表示されたうち1%がクリックされた
- 掲載順位は3.1位だった
という情報が見て取れます。
検索エンジンから見た各ページごと検査
GoogleサーチコンソールはGoogle検索への最適化させるための分析を行うツールです。
この項目では、各ページの設定がGoogle検索の推奨する設定と比較して問題がないかを検査できます。この項目を利用しサイトを改善することでSEOに強いサイトにすることができます。
実際の画面を参考に見てみましょう。
上記のページは、実際のページを検査した画面です。
このページは、「URL は Google に登録されていますが注意事項があります」と記載があるため、”検索結果には表示されるが、改善の余地がある注意事項”があるということがわかります。
そして、
- カバレッジ
- モバイルユーザービリティ
- パンくずリスト
の3項目のうち、パンくずリストに問題があることがわかります。
さらに、問題のあったパンくずリストをクリックすると、具体的なエラー内容が確認できます。
ちなみに問題ない場合には、「URLはGoogleに登録されています。」と表示され3項目ともに緑のチェックマークが入ります。
検索エンジンへの登録に関連するエラーの把握
サーチコンソールはブログやホームページを作ったあと、Google検索へ登録するための役割を担っています。
サイトになんらかの問題があり、Google検索に登録されず表示されない状態になっていては意味がありません。サーチコンソールでは、このような検索エンジンへの登録に関連するエラーも把握できます。
実際の画面を見てみましょう。
上記はサーチコンソールの「カバレッジ」というメニューの画面です。
- エラー
- 有効(警告あり)
- 有効
- 除外
という項目が並んでいます。
これらは、サイトの各ページがGoogle検索に登録されているかを示したステータスです。
上記の画像ではエラーが1件と出ています。これは、1つのURLにエラーがありGoogle検索
に登録されていないということを表しています。
有効(警告あり)または、有効の項目は、サイト上のURLのうちGoogle検索に登録されているURLの数です。”有効(警告あり)”に関しては、Googleに登録されているものの改善したほうが良い問題がある項目のことです。クリックすると詳細な問題点が確認できますので、早急に改善しましょう。
なお、除外に関しては、何らかの理由があってGoogleの判断で検索エンジンに登録しなかったページです。
この項目に関しても対策が必要なものもありますが、やや高度な内容も多いので基本的には、除外以外の3つの項目に関して注意するようにしましょう。
サイト構造をGoogleに伝える
ブログやウェブサイトには、クローラーと呼ばれるロボットが情報を閲覧しにきています。クローラーは無限にいるわけでありませんので、サイトの規模や更新頻度によって閲覧しにくるクローラーの数は異なります。
もし、新しいページを追加しても、クローラーがそのページを発見できなければ、評価を得ることができなかったり、場合によってはGoogle検索エンジンに登録されないこともあります。
そのため、サイト内にどのようなページがあり、どういった構造になっているかという情報を「sitemap.xml」というファイルでGoogleに教え、スムーズなクローリングをサポートする必要があります。
なお、sitemap.xmlの作成方法や更新方法については「サーチコンソールのXMLサイトマップ登録方法!作成ツールや更新方法も解説」で詳しく解説してます。参考にご覧ください。
外部リンク、内部リンクの把握
サーチコンソールでは、外部から自分のサイトへ向かう”外部リンク”、自分のサイト内のページから、同じく自分のサイト内のページへの”内部リンク”の構造について確認できます。
上記の画像はサーチコンソールの管理画面の、リンクという項目から見られる情報の一部です。
画像の箇所は、サイト外から自分のサイトへの外部リンクの情報を表示したものです。この一覧では、左側に記載のあるURLに対して、外部からリンクが何個送られているかということがわかります。
また、各項目をクリックすると、具体的にどういったサイトから外部リンクがあるかも確認できます。
その他、上記の画像のように内部リンクに関する情報も、同じ画面で確認できます。
上記の画面では外部リンクと同様に、左側のURLに対して、右側の数字の数だけ内部リンクがあるという意味を示しています。
ちなみに、通常のサイトではどのページからでも必ずTOPページや問い合わせフォーム、プライバシーポリシーといった重要なページに内部リンクが送られます。
そのため、最も多い内部リンクはTOPページや問い合わせフォーム、プライバシーポリシーなどになります。
Googleアナリティクスの機能とできること
続いて、Googleアナリティクスの主な機能とできることについて紹介します。
Google Analyticsでは、主に以下に関する情報が確認できます。
- ユーザー(サイトにアクセスしたユーザーの情報)
- 集客(ユーザーがサイトへ入る際の情報)
- 行動(サイト内でのユーザーの行動)
- コンバージョン(問い合わせ数などの目標)
- リアルタイム(リアルタイムでのユーザーの行動や情報)
ユーザー(サイトにアクセスしたユーザーの情報)
Googleアナリティクスでは、サイトへ訪れたユーザーに関する情報を確認し、どのような属性のユーザーからのアクセスが多いのかなどを知ることができます。
具体的な項目としては、
- 年齢
- 性別
- アクセスしたデバイス(スマホ、PC、タブレットなど)
- アクセスした地域
- 興味関心を持っている情報の種別
が確認できます。
ただし、この情報は正確なものではなく、Cookieという技術を利用し、推測した情報となります。例えば、男女比などの情報で男性が60%女性が40%と表示されていた場合、厳密にその数字であるというわけではないということです。
そのため、ユーザーに関する情報をさまざま見ることができますが、実数としてみるのではなく、あくまで傾向の把握として理解するようにしましょう。
集客(ユーザーがサイトへ入る際の情報)
Googleアナリティクスでは、ユーザーがサイトへ、どのような経路でアクセスしてきたか、といった情報の分析を行うことができます。
具体的には、
チャネル
検索エンジンからアクセスしてきたか、SNSからアクセスしてきたかなど、どのチャネルからアクセスしてきたかという情報。
検索エンジンからのアクセスの場合、Google検索、Yahoo!検索、Bing検索のどれか、また、SNSからアクセスしてきた場合、Twitter、Instagram、Facebookのどれからからアクセスしてきたかなどの情報。
Googleの広告サービスを利用している場合は、どういったキーワードでアクセスしてきたか、広告から流入したあとにどういったページを閲覧しかなどの情報。
などを知ることができます。
また、サーチコンソールとGoogleアナリティクスを連携しておけば、Google検索での掲載順位、CTR(検索結果でのクリック率)、キーワードごとのクリック数なども確認できます。
行動(サイト内でのユーザーの行動に関する情報)
Googleアナリティクスでは、サイト全体やページごとでのページビュー数や平均滞在時間、離脱率といったサイト内でのユーザーの行動に関する情報を見ることができます。
具体的には、
- ページビュー数
- ページ別の訪問数
- ページ別の平均滞在時間
- 離脱率
- 直帰率
といった情報を、サイト全体、個別ページ、ディレクトリ毎などでチェックできます。
Googleアナリティクスには様々な機能がありますが、「行動」は代表的な機能の一つです。
コンバージョン(問い合わせ数などの目標)
Webサイトにおけるコンバージョンとは、最終的な成果地点のことを指します。
顧客獲得や商品販売などを目的にサイト運営をしている場合には、コンバージョンの最大化をすることが最終目標とも言えます。
Googleアナリティクスでは、あらかじめ指定したコンバージョン(目標)に対して、何個のコンバージョンが達成されたかや、どういった経路をたどってコンバージョンが達成されたかを集計し分析できる機能があります。
この機能を利用することで、どのページがコンバージョンに最も貢献しているかの分析ができたり、反対にコンバージョンに貢献していないページを見つけ改善できます。
先に紹介した「行動」の項目と合わせて、Googleアナリティクスの中でも重要な機能の一つです。
リアルタイム(リアルタイムでのユーザーの行動や情報)
リアルタイムでは、今その瞬間にサイトを閲覧しているユーザーの情報が確認できます。
具体的には、
- 現在、ユーザーが見ているページ
- アクセスされているエリア
- リアルタイムのコンバージョン情報
などが確認できます。
ブログや企業のコーポレートサイトの場合、そこまで活用シーンは多くありません。
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの導入方法
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの導入方法について紹介します。
サーチコンソールの導入方法
サーチコンソールを登録するためには、Googleアカウントの作成が必須です。まだの方は作成するようにしましょう。Googleアカウントの準備ができたら、サーチコンソールを登録していきます。
ここでは、かんたんな操作で登録ができる「URLプレフィックス」を使った方法を紹介します。
- 「Google Search Console」をクリックし「今すぐ開始」をクリック
- サイドナビ > 「プロパティを追加」をクリックします。
- URLプレフィックス > 登録したいURLを記述し「続行」をクリック
- サイトの所有権の確認を行い「所有権を自動確認しました」という表示が出れば完了
上記はSearch Consoleの登録方法の大まかな流れとなっています。
サーチコンソールの導入方法については、同じサイト内の「【初心者】Google Search Consoleの設定、登録、使い方を解説!できない場合の対処方も!」で詳しく解説しています。参考にご覧ください。
Googleアナリティクスの導入方法
続いては、Googleアナリティクスの導入方法です。
サーチコンソールと同様、導入の際はGoogleアカウントが必要ですので、あらかじめ作成しておくようにしましょう。
- Googleアナリティクスを開く
- サイドナビ「設定」 > アカウントを作成をクリックし表示されたフォームに沿って入力
- 次へをクリックし、「プロパティの設定」に表示されたフォームに沿って入力
- トラッキングコードをコピーし、サイト内へ設置
- サイトへアクセスした際に、アクセスのカウントができていれば登録は完了
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの連携方法
先に紹介したとおり、サーチコンソールはGoogleアナリティクスと連携することが可能です。
なお、連携を行うためには、サーチコンソールとGoogleアナリティクスの両方の登録を終わらせて置く必要があります。
- Googleアナリティクスを開く
- サイドナビ > 集客 > Search Console > 検索クエリ をクリック
- 画面中央上のに表示された「Search Consoleのデータの共有の設定」をクリック
- プロパティ設定が開きますので、画面下へスクロールし「Search Consoleを調整」をクリック
- 「Search Console の設定」という画面が開きますので、画面中央の「編集」をクリック
- 既に設定が完了しているSearch Consoleのプロパティが一覧で表示されますので、連携させるプロパティにチェックをつけ、「保存」をクリック
- 「関連付けの追加」というウィンドウが立ち上がるので「OK」をクリックして完了
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの使い分けについて
ここでは、サーチコンソールとGoogleアナリティクスの具体的な使い分け方について紹介します。
サーチコンソールとGoogleアナリティクスそれぞれの分析目的
サーチコンソールとGoogleアナリティクスはよく似たツールですが、実際の分析作業の中では、異なったシーンで使用します。
主に、SEO対策を前提とした分析に使用する。具体的には、サイトの入り口部分であるGoogle検索上での表示のされ方や、その改善に使用する。
主に、サイト内部を改善しコンバージョンを最適化するために使用する。具体的には、サイト内のユーザーの動向を分析し、改善するために使用する。
具体的な利用シーン
続いて、広告代理店でSEOディレクターとして働く かずたか/ウェブ解析士 が、それぞれのツールを現場ではどういったシーンで利用しているのか、についてご紹介します。
問い合わせを増やすために、サイトのアクセス数を増やす
このようなシーンでは、まず、サイトの入り口部分で打ち手はないかを調べるために、サーチコンソールを利用します。具体的には、主要なキーワードが何位に表示されているかを調べ、1位以外に表示されていた場合には、どうすれば1位を獲得できるかを検討します。
また、主要なキーワードがすべて1位を取れているといった場合には、CTRに改善点が無いかに着目します。CTRとは、lick Through Rate の略で、Google検索に自社のサイトが表示されたうち、何回クリックされたのか?という指標です。
一般的に、1位に表示された場合のCTRは20%前後と言われていて、10回表示されても2回くらいしかクリックされないものです。そのため、CTR20%~30%に上げることができれば、サイトへの流入数を増やすことに繋がります。
その他には、今検索結果に表示されているキーワード群を把握し、まだ表示されていないキーワードを洗い出すことで、Google検索に表示されるキーワードの数を増やすことができます。
サイトのアクセス数を増やすためには、
- 検索結果の順位を上げる
- 検索結果のCTRを上げる
- 検索結果に表示されるキーワードを増やす
という3つの方法が一般的なので、こういった観点で改善する情報を得るために、サーチコンソールを利用します。
問い合わせを増やすために、CVRを改善する
サイトの問い合わせは、
といった方程式で表されます。
CVRとは、Conversion Rate(コンバージョンレート)の略で、アクセスがあった数の内、商品購入や資料請求などのコンバージョンに至った割合のことです。
上記に当てはめて考えると仮にCVRが1%だったとき、アクセスが100件あれば、問い合わせは1件です。しかし、CVRを2%にすることができれば、同じアクセス数でも問い合わせが2件に増えます。
CVRを改善するためには、ファネル分析を使用するのが一般的です。ファネル分析とは、ウェブサイトの入り口からコンバージョンまでにある各ステップでの離脱率に焦点を当てた分析手法のことです。
例えば、サイトの構造が以下のように3ステップになっていたとします。
↓
商品ページ
↓
問い合わせ
このとき、TOPページに100人アクセスがあって、問い合わせにつながった数が10人だとします。そうするとCVRは10%です。しかし、ファネル分析を行うとTOPページに100人アクセスがあり、80人がTOPページで離脱、10人が商品ページで離脱していたことがわかりました。
となるとTOPページの離脱率は80%、商品ページの離脱率は50%となります。仮に、TOPページの離脱率を50%に下げることができれば、問い合わせ数は25件となり、15件増える計算になります。
これが、ファネル分析を用いたサイト改善です。
Googleアナリティクスを利用すれば、各ページの離脱率を把握することができるため、ファネル分析が簡単に行えます。
ちなみに、ファネル分析については当サイトの「ファネル分析とは?活用方法やマーケティングツールについて」で詳しく解説しています。
サーチコンソール、Googleアナリティクスの違いと主な機能まとめ
この記事では、
「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」
「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」
の2つの定番の解析ツールについて詳しく解説しました。
両者は似ているようで、実は異なった分析を行うツールということがおわかりいただけたと思います。この2つのツールは無料であるにも限らず、これさえあれば一通りの分析はできてしまうほど、優れたツールです。
この記事をきっかけに、2つのツールを使いこなせるようになっていただければ幸いです。
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