Search Consoleのカバレッジステータスに「検出 インデックス未登録」と表示され、せっかく公開した記事がインデックス登録されていないことがあります。
「検出 インデックス未登録」は、対処方法を知れば解決できる可能性の高いエラーです。
私はSEOディレクターとして多くのサイトを管理、運用おり「検出 インデックス未登録」に関するご相談をいただくことがあり、これまでにも対策を行ったことがあります。
この記事では、私の経験も踏まえて「検出 インデックス未登録」の原因と対策について紹介しています。
せっかく作ったページや記事がインデックスされなければ、検索エンジンからの流入は期待できないワン!早く治したほうが良いワン!
イッヌさん

かずたか@ウェブ解析士
SEO、MEO、コンテンツマーケティングが専門のWEBディレクターです。オウンドメディア集客が得意で、1年間でPV数200%UP、問い合わせ数270%UPなど実績も多数。中小企業や個人向けの集客ノウハウを発信しています。
【保有資格】ウェブ解析士協会 認定ウェブ解析士、全日本能率連盟登録資格 Web検定 Webディレクター、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Twitter/@kazutaka_wmn
目次
「検出 – インデックス未登録」とはどんな状態?
「検出 – インデックス未登録」について、Search Consoleのヘルプページでは、以下のように記載があります。
ページは Google により検出されましたが、まだクロールされていません。これは通常、Google が URL をクロールしようとしたものの、サイトへの過負荷が予想されたため、クロールの再スケジュールが必要となった場合です。そのため、レポート上で最終クロール日が空欄になっています。
引用:「インデックス カバレッジ レポート – Search Console ヘルプ」
つまり、「検出 – インデックス未登録」は、”検索エンジンは、ページの存在に気がついているが、中身をまだ見ていないのでインデックス登録していません”という意味です。
「検出 – インデックス未登録」の原因について
「検出 – インデックス未登録」が発生する原因については、Googleは以下の4つの原因を示しています。
- サイトへの過負荷を予想しクロールを中止した
- 内部リンクが張られていない「孤立したページ」と見なされた
- 「低品質コンテンツ」と見なされた
- 「重複コンテンツ」と見なされた
- クロールリソース不足
それぞれ詳細を見てみましょう。
サイトへの過負荷を予測しクロールを中止した
ウェブサイトはHTML、画像、動画、、、といった様々なデータをウェブサーバーに保存し、ブラウザを通じて呼び出すことで、サイトを表示させています。
例えば、あるサイトに対して大量のアクセス(トラフィック)があるとウェブサーバーへ負荷がかかり、サイトの表示が遅くなったり、場合によってはサイトが表示されなくなってしまうことがあります。
Googleのクローラーがページをチェックしようとしたときに、サイトへの過負荷が予測されるような状態にあった場合、クローラーは中身を見ずに帰ってしまいます。
内部リンクが張られていない「孤立したページ」と見なされた
内部リンクが張られていない「孤立したページ」とは、名前の通り、サイト内に全く導線がなくURLを直接検索する以外たどり着くことができないページのことです。
通常WordPressなどのCMSを使っていれば、こういった状況は起こりづらいです。
しかし、静的にサイトを構築しているようなホームページなどの場合は、新しくページを作成したのにも関わらず、導線の設置を忘れていたといったことで、この状況が発生します。
なお、対象のページが孤立したページであるかを確認するためには、Search Consoleにログインし、
へと進みます。
一覧右上にある、ハンバーガーメニューのようなアイコンをクリックし、「ターゲットページ」にチェックを入れると、「ターゲットページでフィルタリング」という項目が表示され、任意の文字列でフィルタリングができるようになります。
ここに該当ページを入力し、内部リンクが表示されれば孤立したページではありません。
また、何らかの事情で内部リンクの設置ができない場合は、xmlサイトマップにURLを追加し、サーチコンソールから情報を送信することでクローリングを促し、ページをインデックスできます。
「低品質コンテンツ」と見なされた
Googleは本来、サイト上にある全てのページをインデックス登録しているわけではありません。
情報量が少ないページや、コンテンツの質が低いとみなされる記事については、Google側の判断でインデックス登録しないこともあります。
そもそも、Googleはむやみにページ数を増やすことを推奨していません。必要に応じて、複数ページを統合するなどし、各ページの高品質化を行うことを推奨しています。
ちなみに、低品質コンテンツに関してGoogleは、以下の4つを例として紹介しています。
- 内容の薄いコンテンツ
- 無断複製されたコンテンツ
- 自動生成されたコンテンツ
- コメントスパムがあるコンテンツ
該当のページがこれに該当しないか確認してみましょう。
「重複コンテンツ」と見なされた
低品質なコンテンツがインデックスされないケースと同様に、重複コンテンツも「検出 インデックス未登録」になりやすいです。
重複コンテンツとは、記載されている情報が全部もしくは、ほとんどが同じページという意味です。
全く同じページが2つあった場合、Googleは基本的にどちらか片方のページしかインデックス登録を行いません。
しかし、重複コンテンツではない場合でも、Googleによって重複したコンテンツとみなされ、インデックス未登録になる場合があります。
例えば、
- 内容は違うが、誤ってtitleやH1タグを別の記事と全く同じにしてしまった場合
- 記事数が増えると自動で生成される一覧ページ
- 同じテーマを扱った記事で細かい言い回しは違うが、主張したい内容が同じ
というようなケースでも重複コンテンツとみなされる場合があります。
クロールリソース不足
サイトに無駄なページが多くあったり、インデックスする必要のないページがそのままになっていると、クローラーがページまでたどり着けず、インデックスが進まないということが起こります。
そもそも、検索エンジンにページを登録するためには、検索エンジンが持っているクローラーというロボットに記事を見てもらう必要があります。
通常クローラーは定期的にサイトにやってきますが、一回の訪問で見られるページの数は決まっています。
そのため、不要なページが大量にサイト内にあったり、本来インデックスする必要のないページがそのまま放置されていると、無駄なページを見に行ってしまい、本来インデックス登録するべきページまでたどり着けないという状態が発生します。
これがクローラーのリソース不足です。
「検出 – インデックス未登録」の改善方法について
「検出 – インデックス未登録」を改善するための方法として、一般的に言われているもの、実際に私が日々の業務の中で試したものなどについて紹介します。
インデックス登録をリクエスト
「検出 – インデックス未登録」に限った話ではありませんが、インデックスされない記事がある場合は、Search Consoleから「インデックス登録リクエスト」を行いましょう。
「インデックス登録リクエスト」の方法は、Search Consoleにログインし、インデックスさせたいページのURLをページ上部の「(サイト名)内のすべてのURLを検査」という検索窓に入力し確定キーをクリックします。
すると、「URL が Google に登録されていません」というページが表示されますので、文字の右下あたりにある「インデックス登録をリクエスト」をクリックし「インデックス登録をリクエスト済み」と表示されれば完了です。
インデックス登録リクエストを行ってから早ければ、数日程度でインデックスされることがあります。
内部リンク最適化
「検出 – インデックス未登録」は、”検索エンジンがページの存在に気がついているけど、中はまだ見ていませんよ”というステータスです。
つまり、内部リンクを最適化することで、クローリングさせることができればインデックス登録をしてもらえる可能性が高まります。
具体的にやることとしては、別の場所からインデックスさせたい記事に向けてリンクを設置します。別の場所とは以下のような場所です。
- アクセス数の多い人気の記事
- トップページのできるだけ上部 ※<body>タグの中が好ましい
- ヘッダー、フッター、サイドナビなどの共通パーツ
- サイトマップページ ※htmlサイトマップ
などです。全部やってもいいですし、できるところだけでもやらないよりはマシです。
内部リンクを最適化すると、クローラーが来たときに、ページを見てもらえる確率があがりインデックス登録される可能性が高まります。
不要なページの削除、noindex
原因の解説でご紹介した通り、不要なページがたくさんサイト上にあると、クローラーがなかなかページにたどり着けず、インデックスが促進されません。
そのため、不要なページを削除したり、noindexをつける作業を行いましょう。※noindexとは、検索エンジンに登録しないためのソースコードのことです。
具体的には、
- 「お知らせ」の情報などで、掲載してから1年以上経過しているものにnoindexをつける
- ほとんどアクセスがない質の低いページを削除する
などの対策が有効です。
コーポレートサイトやサービスサイトなどで、数年間に渡ってサイトを運営しているようなケースでは、どうしても不要なページや質の低いページが発生してしまいます。
そのため半年、1年などの間隔で不要なページの削除、indexの設定を行うようにしましょう。
ページスピード対策
ページスピードとは、ページを開こうとしてから実際にページが開くまでの時間のことを言います。ページスピードが遅くなる理由はいくつかありますが、最も大きなものはサイトやページの容量が大きいことが挙げられます。
原因の解説でクロールリソース不足について触れましたが、サイトやページの容量が大きいとそれだけクローラーがサイトを読み込むまでの時間もかかり、リソース不足につながってしまいます。
したがって、ページスピード対策をすることでクローラーのリソースを最適化し、インデックスするべきページをクローリングさせられる確率が高くなります。
ページスピードの計測は、Googleの無料ツールである「ページスピードインサイト」を使用することで計測可能です。
実際にインデックス未登録が大量に発生するサイトで、ページスピード対策を実施したところ、インデックスの速度が早くなったという事例がありました。
リライト
どうしてもインデックスされない場合は、記事の内容を見直しリライトすることも対策になると考えられます。
SEOの権威として知られる鈴木 謙一氏のブログに以下のような内容が記載されていました。
インデックスされにくくなった理由を教えてもらったわけではないのですが(そもそもイ>ンデックスされにくくしたとは思っていないっぽい)、僕が推測するに、以前よりもイン>デックスに必要な品質の基準が上がったように思えます
引用:海外SEO情報ブログ「Googleにインデックスされないのは品質の水準が以前よりも厳しくなったためか?」
実は、2021年頃から公開した記事がインデックスされないという声が各所で聞かれるようになっています。
私の担当する案件でも2021年8月から11月末までに掲載した50記事のうち3分の1はまだインデックスされていないというものがあります。
また、取引先のSEOコンサル会社の方に聞いたところ、コンサル先の企業さんでも同様の現象はいくつもあるとのことでした。
この記事で取り扱っている「検出 インデックス未登録」は、Googleがまだ中身を見ていない状態での未登録ですので、直接そのページの質は関係ない可能性が高いです。
しかし、ページ全体を見たときに、「このサイトは、あまり質が高くないから、インデックスの登録も後回しにしよう」といったアルゴリズムが働いている可能性は十分ありえます。
そのため、インデックスされない記事だけではなく、その他の記事についてもリライトを行いサイト全体のコンテンツの質を高めることが対策になります。
まとめ
この記事では「検出 インデックス未登録」について、原因と対策について紹介しました。
もし、紹介した対策の中でまだ着手していないものがあるという場合には、この記事を参考に対策を行って見てください。