ブログで画像や文章を引用する方法!ブログのマナーを知っておこう!

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ブログで画像や文章を引用する方法!ブログのマナーを知っておこう!

【このページの内容】

  1. 正しい引用方法5つのポイント
  2. 引用できるものとできないものについて
  3. 不正に引用した場合のリスク・危険性

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かずたか@ウェブ解析士

画像や文章の引用方法を間違えると、刑事罰を受ける可能性もあります!

この記事を参考に正しい引用方法を覚えてください!

ブログを運営していると、画像や文章を引用したい場面があると思います。

しかし、

「そもそも引用しても良いか?」
「どうやって表記すればよい?」

など、よくわからないこともあると思います。

この記事では、ブログで画像や文章を引用する方法について、詳しく解説します。

私は広告代理店のSEOディレクターとして月間数十万PVのメディア運営の責任者をしており、ウェブ解析士、ウェブディレクターなどの資格も持っていますので、その経験からもご説明します。

かずたか@ウェブ解析士

SEO、MEO、コンテンツマーケティングが専門のWEBディレクターです。オウンドメディア集客が得意で、1年間でPV数200%UP、問い合わせ数270%UPなど実績も多数。中小企業や個人向けの集客ノウハウを発信しています。 【保有資格】ウェブ解析士協会 認定ウェブ解析士、全日本能率連盟登録資格 Web検定 Webディレクター、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Twitter/@kazutaka_wmn

そもそも引用は違法ではない?

そもそも引用は違法ではない?

そもそも、ウェブ上で公開されている情報を引用する行為自体は違法ではありません。

というのも、著作権法の第32条には以下のように記載があります。

(第32条)

[1]公正な慣行に合致すること,引用の目的上,正当な範囲内で行われることを条件とし,自分の著作物に他人の著作物を引用して利用することができる。同様の目的であれば,翻訳もできる。(注5)

引用:文化庁「著作物が自由に使える場合

上記の内容を要約すると、

目的が正当であれば、他人の著作物を引用して利用することができる。

ということになります。

つまり、「転載が禁止されていないものは、引用しても良い」ということになります。

また、”正当な範囲内”の定義については、同様に著作権法で以下のように記載があります。

(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)

引用:文化庁「著作物が自由に使える場合(注5 引用における注意事項)

上記の内容を要約すると、

  • 引用することが必要不可欠である
  • 引用した部分がはっきりと分かるように区別されている
  • コンテンツ全体に対する比率が少なくない
  • 引用元がはっきり明記されている

ということになります。

このことから、上記の要件を満たしていれば、引用をすること自体は違法性はなく、問題のない行為と言えます。ですので、しっかりルールを守って、良いコンテンツとなるように引用しましょう!

正しい引用方法5つのポイント

正しい引用方法5つのポイント

引用する際のポイントについて、詳しく解説をしていきます。

引用や転載が認められているものに限る

前提として、画像にしても文章にしても、引用や転載が認められているもの(禁止されていないもの)である必要があります。

そのため、引用を使用としているものが、引用が認められていない著作物ではないかを確認しましょう。

ちなみに繰り返しになりますが、引用が禁止されていなければ引用すること自体は可能です。

引用する必要性があるものに限る

禁止されていなければ引用自体に問題はありませんが、むやみやたらと引用することはできません。

というのも著作権法では、

(1)他人の著作物を引用する必然性があること。

引用:文化庁「著作物が自由に使える場合(注5 引用における注意事項)

が引用の条件として定められています。

つまり、引用しなければならない必然的な理由がなければダメ!ということです。

ちなみに、先に文化庁のコンテンツから一文を引用して紹介していますが、この引用には必然性があります。

というのも、引用という行為に正当性があるかどうかの判断は、著作権法を始めとする法律が軸となります。となると、法律にどういった記載があるのかを示さないと、正しい情報た伝えられないからです。

では反対に、どういったケースが必然性がないかというと、

  • 記事の中で、賑やかしとしてアニメキャラクターを登場させる
  • ブログの趣旨とは関係ない文脈で、歌の歌詞やイラストなどを紹介する

といった行為は、必然性がないと判断されてしまう可能性が高いです。

引用元を明示する

画像やテキストを引用する際は、どこから引用したのかを明示する必要があります。

引用元を明示する際は、

「吾輩は猫である(夏目漱石著)」より引用
引用:「吾輩は猫である(夏目漱石著)」

などと記載しましょう。

また、ウェブサイトなどから引用した場合は、

首相官邸ホームページ「閣議」より引用
引用:首相官邸ホームページ「閣議

というように、サイト名、ページ名、リンク(URL)を記載するようにしましょう。

引用元を明示する際に重要なことは、誰が見ても、引用元がどこわかることです。

例えば、「桜」というタイトルでリリースされている曲は、日本国内で数十曲あるそうです。もし、

歌詞引用:「桜」

としか記載がなければ、誰の歌かわかりません。しかし、

歌詞引用:「桜」作詞/河口恭吾

というように記載していれば、誰の著作物なのかを特定しやすくなります。

ブログコンテンツの割合に対して、引用部分が少なくなるようにする

引用はあくまでも、自身の主張に対してその根拠となる情報を示すためのものです。つまり、引用部分は作成するコンテンツの補助的な情報に過ぎません。

もし、3,000文字のブログのうち、2,500文字が引用だったらどうでしょうか。

もはや、コンテンツのメインが他人のコンテンツとなっており、引用というレベルを超えていると判断されても仕方ありません。

具体的に記事全体の何%までが引用と認められるかというと、ケースバイケースです。

また、インターネット上では”引用は記事の2割以下”というキーワードを見かけることもありますが、そのように断言することもできません。

量ではなく、引用の趣旨を理解して引用することが重要です。

視覚的に引用だとわかるように区別する

引用部分は、はっきりと引用だとわかるように区別する必要があります。

例えば、引用の背景色を変えたり、「”(ダブルクォーテーション)で引用部分を囲ったりといった方法が一般的です。

HTMLタグを使って作成されるブログ記事の場合、

<blockquote></blockquote>

と言うタグを使用しましょう。

<blockquote>は「ブロッククオート」タグといい、引用部分を区別するために使用するタグです。ワードプレスやブログツールなどでは、<blockquote>を使用することで、引用部分とひと目で分かる装飾を追加することができます。

ブログを運営されている方は、<blockquote>を覚えておきましょう。

改変をしない

引用する際に注意したいことは、絶対に改変をしないということです。

そもそも、引用とはもとの著作物をそっくりそのまま持ってくることです。

例えば、誰かが撮影した写真を自分のスマホにダウンロードし、アプリで加工し、ブログで使用するとそれは引用ではなくなってしまいます。

また、文章についても「てにをは」を変えてしまったり、都合の良い文章だけを切り貼りしたりする行為は改変に当たります。

但し、長文の文章などを引用する場合は、部分的に切り出す必要があることもあります。

そういった場合は、できるだけ原文の意図が変わらないように切り出した上で、「一部抜粋」といった表記を付け加え、部分的に切り出していることを明記するようにしましょう。

直リンクはしない

画像を引用する際は、直リンクをしないようにしましょう。

ウェブ上で画像を使う場合、通常は自分のブログツールやFTPソフトなどからサーバーへ画像をアップロードします。そして、ページ上で画像リンクを指定し画像を表示させます。

しかし、他人のサーバーにある画像でもURLで場所を指定すると画像を表示させることができます。

直リンクを利用すると、自分の記事で画像が表示されるたびに、引用元のウェブサーバーから画像を呼び出すことになりますので、相手のサーバーに負担がかかります。

また、もし引用元のサイトがなくなったり、引用元のサイトのオーナーが画像を削除してしまったりすると、自分のブログでも画像が表示されなくなってしまいます。

こういったことから、画像を引用する場合は直リンクはせず、一度ダウンロードし、自分のサーバーへアップロードしてから使用するようにしましょう。

引用できるものとできないものについて

引用できるものとできないものについて

ここでは、ブログに引用できるものと、引用できないものについて紹介します。

引用できるもの

公開されていて、引用が禁止されていないもの

先述の通り、そもそも、公開されているもので引用が禁止されていないものについては、著作権法で定められた範囲内で引用することが認められています。

具体的な引用方法については、「正しい引用方法5つのポイント」をご覧ください。

著作権フリーのもの

著作権フリーの素材などは引用しても良いです。

例えば、画像で言えば以下のような著作権フリーの素材サイトのものはブログに引用可能です。

2400万点以上の高品質なフリー画像素材 – Pixabay

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

但し、各サイトごとにクレジット表記などに関するルールがありますので注意しましょう。

クレジット表記とは、どこのサイトから引用したかや、画像を撮影したり創作したクリエイターの名前などを表記することです。

著作権フリーで商用、個人利用問わず使えるが、クレジット表記は必要というケースもありますので必ずサイトの利用方法などを確認するようにしましょう。

引用が許可されているもの

ウェブサイトやブログには、「このサイトのコンテンツは自由に引用、転載しても良いですよ」というように、引用が許可されているものもあります。

こういった場合には、引用することが可能です。

但し、フリー素材のサイトと同様に、”引用はしても良いがクレジット表記は必ずしてください。”というようなルールが設けられていることもあります。注意しましょう。

著作権が切れた作品など

そもそも、引用した際にトラブルになるのは、引用元が持つ権利を侵害してしまう可能性があるからです。そして、その権利の代表的なものが「著作権」です。

著作権は、著作物を創作した時点で発生し、何ら手続きをしなくても権利者に帰属します。

(参考:文化庁「著作者の権利の発生及び保護期間について」)

そして、著作権は永遠ではなく保護期間が以下のように定められています。

著作権の保護期間は,原則として著作者の生存年間及びその死後70年間です。

引用:文化庁「著作者の権利の発生及び保護期間について

つまり、作者の死後70年が経過している作品には著作権がないので、自由に引用することが可能です。

但し、著作権が切れた作品を使った二次創作物には、新たに著作権が発生しています。間違って著作権を犯してしまわないように注意しましょう。

ちなみに、二次創作物とは、

「羅生門(作:芥川龍之介)をもとにしたマンガ」
「エリーゼのために(作:ベートーベン)をサンプリングした楽曲」

などです。

引用できないもの

公に公開されていないもの

例えば、営業マンが提案資料として持ってきた資料でconfidential(部外秘)などと書かれた資料からは引用してはいけません。

また、未公開の小説の原稿、未公開の楽曲の音源、未公開の絵画などから引用することはできません。

引用禁止と書かれていた場合はどうなるの?

引用禁止と書かれていた場合はどうなるの?

稀に、ブログやホームページなどに「引用禁止」と記載されているものを見かけます。

もし、引用したいと思ったブログやホームページに引用禁止の記載があった場合、どうすればよいのでしょうか。

そもそも、著作権法の32条では、

著作物に対して一定の要件を満たせば引用はしても良いということが規定されています。

これは、裏返すと、公開されている著作物は、要件さえ満たしていれば引用しても良いということでもあります。

実際、STORIA法律事務所の弁護士 杉浦健二さんのブログでも以下のように紹介されています。

大事なことなので何度でも言います。著作権法32条1項の要件を満たす限り、無断引用は適法です。

引用:STORIA法律事務所「大事なことなので何度でも言います。一定の要件を満たせば無断引用は適法です。

したがって、引用禁止と書かれていた場合でも、著作権法32条1項の要件を満たす範囲での引用であれば問題ないと言うことになります。

不正に引用した場合のリスク・危険性

不正に引用した場合のリスク・危険性

もし、著作権法の定める引用から逸脱し、不正に引用してしまった場合のリスク、危険性について紹介します。

引用元に注意される

引用の範囲を逸脱し、無許可で画像を使用すると、引用元に注意されることがあります。

例えば、

「〇〇で使用していただいている写真は、引用の範囲を超えている可能性があるので、削除してください。もし、対応していただけない場合は、法的な措置も検討します。」

といった趣旨の連絡が来ることがあります。

もし、本当に引用の範囲を逸脱し不正と思われる引用をしていた場合でも、注意文に対して真摯に対応すればそこまで大きな問題になることはないでしょう。

刑事罰を課せられるの可能性がある

もし、不正な引用によって他人の著作権を侵害し訴えられ、有罪となれば刑事罰を課せられる可能性があります。

文部科学省のホームページの資料では、罰則の内容について以下のように記載されています。

罰則の対象者
<著作権等の侵害者>著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害した者(119条1号)

懲役
3年以下

罰金
300万円以下 (法人は、1億円以下の罰金(「著作者人格権」「実演家人格権」を除く。))

引用:文部科学省「著作権法における罰則規定の概要

著作権の侵害は懲役刑もありうる重罪です。最悪の場合は、刑務所行き…というリスクもありますので、不正はダメ絶対。

損害賠償を請求される可能性がある

刑事罰だけではありません。

もし、不正な引用をしたことによって相手方に不利益が発生した場合には、民事上の手続きを経て、損害賠償を請求される可能性もあります。

損害賠償の金額については、発生した損害によりますので一概には言えませんが、とある法律事務所さんのブログでは、以下のように解説されていました。

ブログや画像の無断転載の事例では、およその目安として、損害賠償額は「100万円」程度までにおさまるケースが多いということが言えるでしょう。

引用:咲くやこの花法律事務所「記事原稿や画像の無断転載など著作権侵害の損害賠償額について解説

100万円くらいなら、なんとかなるなんて思った方はいませんか?

損害賠償が認められるということは、刑事裁判でも有罪になる可能性が高いです。

つまり、最悪のケースとしては懲役3年以下、もしくは300万円以下(個人なら)の罰金に加えて損害賠償が発生すると言うことです。

ブログが閉鎖になる

もし、不正な引用がバレて、有罪判決が出たり損害賠償の支払いが認められてしまったら場合、ブログやホームページをそのまま運営していくことができなくなるかもしれません。

これはケースバイケースなので、実際その立場にならないと、どうなるかはわかりません。

故意に不正な引用をした場合には、然るべき罰は必要ですが、うっかり不正引用をしてしまった結果、これまで作ってきたブログを閉鎖するなんて言うことになってしまっては、笑えたものではありません。

こういったことにならないように、不正な引用には十分注意しましょう。

知っておこう!不正引用をのよくあるパターン

うっかり不正な引用をしてしまったパターンもあれば、悪意を持って不正引用をしたパターンもあります。

ここでは、不正引用のよくあるパターンについて紹介します。しっかり確認して不正引用をしないように注意しましょう!

引用した部分よりオリジナルな部分が少なかった

うっかりやってしまいがちなのが、引用した部分よりオリジナルな部分が少なく、不正引用になるケースです。

例えば、絵画や小説などを引用して感想を書くようなブログを運営している場合は特に注意が必要です。

ブログを書いている本人からすると、素敵な絵画だったので自分のブログで紹介しただけ、好きな小説なので引用して感想を書いただけ、といった気持ちかもしれません。

しかし、先に紹介したとおり、引用部分とオリジナルコンテンツの主従関係は、オリジナルコンテンツが主でなければいけません。

画像をトリミングして掲載した

ブログに限らず、Instagramなどの普及で最近目にするようになった不正引用に、もとの画像にトリミングなど何らかの改変を加えて引用しているケースです。

先に紹介したとおり、引用する場合、引用するコンテンツに手を加えてはいけません。

長方形のものを正方形にトリミングしたり、画像な不要な部分を削除したりすると、不正引用となり著作権の侵害と判断される可能性があります。

これは、画像だけに限らず文章を引用する際も同様で、一言一句すべて元のまま引用しなければ、全て著作権の侵害となります。

語尾や語順を変えただけの文章を掲載した

非常に悪質ながら、よく見られるのが、語尾や語順を変えただけの文章を自分のブログに掲載するケースです。コピペ、コピーコンテンツなどとも呼ばれます。

ブログでお金を稼ごうと思っているような方なら、一度は「楽に記事を作る方法はないかなぁ」と思ったことがあるはずです。

しかし、最近の検索エンジンは非常に高性能です。そのため、語尾を変えただけ、語順を入れ替えただけといった文章では、すぐに見抜かれてしまいます。

うっかり似てしまうということは仕方ないにしても、故意にコピペ、コピーコンテンツの作成をするのだけは絶対にやめましょう。

画像や文章の引用ルールを覚えて、不正のない良質なコンテンツを作りましょう!

ブログに本気で取り組んでいる人ほど、他人のコンテンツを引用すると言う機会も多いと思います。

私はSEOやウェブメディアの運営に携わってもう10年近く経ちますが、他人のコンテンツを引用する際には今でも非常に気を使います。それくらい、重要な行為だと言うことです。

うっかり、著作権を侵害してしまった…といったことにならないように、本記事を参考に引用のルールについて理解していただきたいと思います。

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